曹洞宗 龍穏山 海蔵寺

 当寺は、禅宗の一派である曹洞宗(開祖・道元禅師)に属し、1593(文禄2)年、伊豆市最勝院11世、佛山長寿大和尚(〜慶長12)によって創建されました。

 本尊は、十一面観世音菩薩で、他に、波切不動明王、龍穏稲荷大明神、馬頭観音を祀ります。

 年中行事として、新春祈祷会(1月3日)、涅槃会(2月15日)、釈尊降誕会(4月8日)、盂蘭盆会(8月15日)、道元忌・大般若会(10月27日)、海豚供養会(11月20日)、除夜の鐘(12月31日)を厳修します。

 境内に上る22段の石段には江戸時代以降に押し寄せた3度の津波の記録①元禄の大津波(1703年)、上から4段目②安政の津波(1854年)下から3段目③関東大震災の津波(1923年)下から6段目、が残されています。

 川奈は昔から天然の良港として栄え、殊に海豚の追い込み漁は名物になっていましたが、歴史的変遷の中で、今日では「いるか浜公園」と当寺の海豚供養塔がかつての”川奈といえば海豚漁”の名残を留めています。

                       住職 三十三世  富永博道

海豚供養塔
彫刻家 重岡建治作